平成30年4月25日(火)に三田市高平地区において、NPO法人兵庫農山漁村社会研究所理事長・神戸大学名誉教授の保田茂先生と、兵庫県農業改良課参事環境創造型農業推進担当の西村いつき先生を迎え、昨年に引き続き「平成30年度春の三田有機農業講座」が開かれました。
NPO法人里野山家は、主催者である高平郷づくり協議会と共に広報や保田ぼかしづくり、実験畑の準備に協力してこの講座を作り上げてきました。
当日は34名の参加者で、そのうち26名の方が初めての参加でした。天候の都合で午前中に畑での実学—保田ぼかしを使って5mの畝にナス5本、ピーマン4本を植える—をまず行いました。11畝に100本近い苗を植えた後は、苗の周りに籾殻を薄く撒き、柄杓一杯の水をそれぞれの苗にあげました。
そして野草を苗の周りや、茅葺の吹き替えから出た萱を畑全面に敷き詰めました。これで収穫が終わるまで水はやりません。
この農法を始めて試みる人たちは、みなさん半信半疑の顔ばかりでした。
その後、保田先生の指導の下で四班に分かれて実際に牡蠣殻石灰、魚粉、菜種の油粕、米ぬかを容量比で実際に作ってみました。
昼食は講座会場のコミュニケーション(郷カフェ)に戻って郷カフェの旬の食材を使った主婦シェフランチを頂き、みなさん、とっても美味しいという感想を頂きました。
午後は、まず最初に保田先生の「有機農業の可能性」と題して有機農業の起こりとだれでも、どこでも、簡単に、低コストで、美味しい天地有機に基づいた野菜作りのポイントのお話をして頂きました。
次に西村先生からは、保田ぼかしを利用した有機農業の技術と農薬の怖さを実際のデーターを用いてのお話を聴きました。講座の後の質問の時間では質問が引っ切り無しに続き時間が足りないくらいでした。
次回の平成30年度三田有機農業講座・第2回目の8月23日(木)までにナスやピーマンの整枝の補講講座をお願いする予定にしています。
NPO法人里野山家副代表・高平郷づくり協議会環境・美化部会長
佐藤 英津子記